いまの30代は、終身雇用を前提としない、最初の世代。転職への意識も、これまでとはかなり違ってきているようだ(※イメージ)
いまの30代は、終身雇用を前提としない、最初の世代。転職への意識も、これまでとはかなり違ってきているようだ(※イメージ)

 いまの30代は、終身雇用を前提としない、最初の世代。転職への意識も、これまでとはかなり違ってきているようだ。

 SNSを使った転職サービスを提供するウォンテッドリーとアエラは共同で、30代対象のアンケートを行った。終身雇用を前提にしない世代の転職観、転職へのアプローチの仕方を知るためだ。ウォンテッドリー会員を中心に、219人が回答。すでに2回以上の転職経験がある人が61.4%に上り、転職経験のない人は20%に満たない。「新卒入社から5年以内に転職を経験するべきだ」と考える人の割合は67.2%、転職の目的は「自分の成長のため」が33.5%で最も多く、「給与・待遇の不満」の12.8%を上回った。

 いま現在、積極的に転職活動をしていなくても、「自分の成長のため」にいい選択肢があれば、前向きに動くことをいとわない転職“潜在層”が多くいることが明らかになった。

 さらに、219人の中には、自らのスキルとアイデアをもとに、やってみたい仕事のビジョンをはっきりと描いている人が5人いた。企業のビジョンに共感して求人に応募するのでなく、個人のビジョンがまずあって、企業がそこに相乗りするという形ができたら、新たな転職の形になり得るのではないか。

 こうして動き出したのがプロジェクト「転職逆指名」、いわば逆ウォンテッドリーだ。5人の描く未来が実現できそうな企業をウォンテッドリーがそれぞれ提案。うち2人は、クックパッドと、家族・恋人向けSNSアプリ制作のTimersの訪問が実現した。

 本格的な選考以前に「企業訪問」するシステムは、ウォンテッドリーに特徴的だ。

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