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 安倍政権が「女性登用」を掲げて以来、オジサン週刊誌を中心に高まっているワーキングマザー・バッシング。それ以前に始まっていた「ゆとり世代は使えない」議論。だが、本当に「使えない」のは誰なのか。

 アエラが会社勤めの20~50代の男女1053人に調査すると、全世代が共通して挙げたのは「50代男性」だった。次に多い「50代女性」と比べても2倍で、20代男女の3倍を超えた。50代男性をお荷物だと感じる理由(複数回答)は、(1)仕事の効率が悪い(2)仕事への意欲が低い(3)仕事の能力が低い(4)雇用や給料が手厚すぎる──と続く。会社の先輩に対する下の世代の評価はあまりにも低い。

 世代間格差の視点から雇用問題に詳しい人事コンサルタントの城繁幸さんは、50代は「もらいすぎ世代」だと指摘する。

「年功序列で会社が仕方なくポストを作っている場合も多い。氷河期など下の世代には会社がシビアになっているので、本当に優秀な人しか出世できていない。その分、楽をしている50代がフリーライダー(ただ乗り)に見えるのでしょう」

 これほど厳しい視線にさらされているのに、当の50代男性にはその意識が薄い。今回の調査でも50代男性の6割は「自分の給料は働きに見合わず少ない」と思っている。「自分がお荷物だと感じたことがある」のはわずか8%で、他の世代と比べて圧倒的に少ない。

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