さらに、ネットで購入した際のデメリットとして「配送や設置でトラブルが多い」と言うのは近藤さん。「冷蔵庫を2階のリビングに運ぼうとしたが階段を通れず、クレーンを使って3万円も追加費用がかかったケースもあるという。店舗販売なら事前に相談もできる。ネットは事故が起きやすい」と注意喚起する。

 テレビについては、シニア層ほど見る時間が長くなる傾向があり、人により見る番組の傾向も違う。見る時間は50歳以上で長くなり、70歳以上でさらに長くなると、得平さんは指摘する。「ドラマをよく見る人は録画機能のあるテレビがいい」と話す。チューナー機能のあるレコーダーを持っていればモニターだけあればいいとし、そのほうがテレビより安く済むという。インターネットに接続しないのであれば、安価なテレビでいいとも。

 必要な機能のあるシンプルな家電で、計画的に買うのがいいと理解したうえで、どのタイミングで、どんな買い方をすればいいのか。エアコンのような季節商品はオフシーズンに買うのがいいと専門家たちは言う。小口さんはこう話す。

「オフシーズンにじっくり選んで買うのがいい。前のシーズンに買うのが価格的にはベストです」

 エアコンについて、近藤さんはこうみている。

「一番安いのは9、10月で、高いのは7月から8月初旬。在庫が残っていない可能性もありますが、ある程度のものを安く買いたいのなら9、10月です」

 最新の製品が欲しいのなら6月までとも、近藤さんは話す。梅雨が明けると取り付けに2~3週間かかることもあるという。

 エアコン販売は4~9月の上期と10~3月の下期で65対35ぐらいと得平さんは指摘し、下期に買うといいと勧める。一方、3月は引っ越しが多いが、4、5月になると時間ができて、お店によっては取り付け工事無料や2台目は半額などのキャンペーンがあり、注意したいとも話す。

 家電製品の平均使用年数は11~12年くらいで、最新モデルを買っても半年か1年で古くなるため、最新にこだわる必要がないと得平さんはみる。ただし、こうも話す。

次のページ