シリーズ27年目に突入しているアニメ「忍たま乱太郎」。平日夕方10分間の放送は、親子で楽しめる長寿番組だ。メインキャラクターの乱太郎、きり丸、しんべヱは、忍術学園一年は組の仲良しトリオで、放送開始以来ずっと同じ声優が演じている。
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アニメの原作漫画「落第忍者乱太郎」も朝日小学生新聞(朝日学生新聞社)に1986年から長期連載されていたが、12月末で連載を終えることになった。作者の尼子騒兵衛さんが脳梗塞(こうそく)のため続けるのが難しいと判断し、区切りをつけることにした。
原作の連載終了後もアニメシリーズは続く予定だ。今回、乱太郎役の高山みなみさんに、作品やキャラクターへの思い、これからの意気込みなどを聞いた。
――連載終了を知ったときはどう思われましたか?
先生のお体のことはお聞きしていたので、いったん区切りという意味だと思いました。(しんべヱ役の)一龍斎(貞友)さんが電話で尼子先生とお話をしたとき、とっても元気で前向きでいらっしゃったということでしたので、(きり丸役の田中真弓さんも含めて)3人でいいほうにとらえていました。きっと次にできることを考えながらお休みされるのだと思っています。
――高山さんも尼子先生と会っていますね?
はい。毎年、アニメの新シーズンが始まると激励にいらしてくださいます。番組の初期だったかな……宴会の席でお得意の吹き矢を披露してくださいました。風船割りの実演を覚えています。子供のころ忍者が好きだったので、先生の忍者っぷりに憧れました(笑)
最初にいらしたときは、まだ電通の社員さんだったんですよね。普通にお仕事をされながらギャグ漫画を描き、忍者の研究もされている。小柄でとってもかわいらしい方なのに、すごいスタミナだなと。この先生の作品だったら、ずっと楽しんで演じられると思いました。
皆さんとお話をしていても、ずっと笑顔で楽しそうにされていらっしゃるんです。どこか子供心も残していらして、それが作品に反映されているんでしょうね。
――作品もそうですが、尼子先生もポジティブな方ですね。
そうですね。キャラクターもみんな前向きです。だから、ただおもしろいだけじゃないんです。たまに下向いたり後ろを向いたりするけど、誰かが絶対前を向かせてくれるんですよね。
先生のポジティブさにキャラクターも助けられ、読者の皆さんや視聴者の皆さんが楽しんでくださるんだと思います。
}――尼子先生いわく、乱太郎は先生の分身なんだそうです。
ああ、そうなんだ! その話、初めて聞ききましたが、わかります! 漫画家さんって、主人公に似ているんですよね。ほかの作品でも、「主人公の顔は作家さんの自画像なんじゃ?」と思うことがあります。