「記録を捨てちゃうというのは意味不明ですね。できれば毎年、違う方々を慰労しましょうというのが本来の趣旨でしょうから、名簿を廃棄したら前の年に誰を呼んだかわからなくなり、また同じ人を呼んでしまうかもしれない。それなのに、名簿を捨てちゃうというのは理解ができませんね」
小渕優子氏の元秘書2人が、2015年に政治資金規正法違反罪で有罪判決を受けたが、ハードディスクにドリルで穴を開け、証拠隠滅を図った手口を思い出させる。
ジャーナリストや弁護士ら約50人からなる「税金私物化を許さない市民の会」は、安倍首相が政治資金規正法や公職選挙法に違反しているとして、東京地検に刑事告発した。会の一人である講談師の神田香織さんはこう言う。
「『桜を見る会』の会場の新宿御苑は普段、アルコールは飲めない場所。だけど、安倍さんは自分を応援してくれる人、気に入った人たちに特別にふるまったわけですよね。森友・加計問題と同じで、安倍さんの友人、知人を優遇していたのが明るみに出た」
小渕氏のとき、東京地検の動きは速かった。安倍首相への捜査も本気でやるのか。(本誌・上田耕司)
※週刊朝日 2019年12月13日号