鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
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「BTS」のメンバー=2017年5月 (c)朝日新聞社
「BTS」のメンバー=2017年5月 (c)朝日新聞社

 放送作家・鈴木おさむ氏の『週刊朝日』連載、『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は「BTS」について。

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 韓国のアイドルグループ「BTS」の世界ツアーのファイナルとなる、韓国でのライブに行かせていただきました。ライブは初めて。ソウルのスタジアムで行われました。今やBTSといえば、世界で超人気。アジア発のアーティストで世界であんなに成功した人たち、初めてなわけですよね。ライブ終了後、BTSの事務所の方々とも沢山(たくさん)お話をさせていただきましたが、驚くことの連続。

 BTSの世界ツアー、数万人のスタジアムを満杯にしているわけですが、僕は当然聞きます。ライブに来るアジア人の比率。日本のアーティストでも海外ライブが成功したとかよく書かれているけど、よくよく話を聞くと現地の日本人だらけだったとか。正直、そういうパターンなのかなと思ったら全然違った。北米でやったライブには、北米に住んでいる地元の人がめちゃくちゃ来ていると。

 今回、僕と一緒に行った方が、アメリカのローズボウルスタジアムのライブを見に行ったのですが、アメリカ人がみんなでBTSの歌を合唱していたと聞いて、本当にすごいんだなと。そして何より驚いたのが、世界ツアーの場合は、韓国語で歌っているということ。英語で歌っているのかと思ったら、韓国語で歌い、知人がローズボウルで見たときには、アメリカ人が韓国語で歌を覚えて一緒に大合唱していたと。

 みんなYouTubeを見て、覚えて、韓国語で歌う。そんなことあるんだと。つまりはアジアで今まで誰もがやれなかったことを成功させているわけです。YouTubeがあったからこそ、この成功はあったんだと思いますが。

 そして、ライブ。僕のイメージは、そろいのダンスをずっと踊り続けているのかなと思っていました。もちろんそういう部分もあります。細い体、かわいい顔、そして格好いいダンスをグループでビシッと決めて熱狂させる部分もあるのですが、7人それぞれソロコーナーがあり、その見せ方がおもしろい。

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