本作でも、毎回幼なじみの大泥棒(大貫勇輔)と、いきなりミュージカルをおっぱじめる。
「生まれ変わって裸の心でまたあなたと♪」
「巡り会いたいの~♪」
画面に流れる歌詞テロップ。ドラマが突然安いカラオケ映像になっても、視聴者に「うん、そうだね!」と思わせるのが深キョン。
漫画やアニメ、ゲーム原作を映像や舞台で演じる役者を、「2.5次元俳優」というけれど、もはや深キョンという存在自体が2.5次元なのだ。
シワとかほうれい線とか、二の腕のたるみとか、男関係どうなの~?とか、最近疲れやすいとか、アラフォーの女子会で語られそうなリアルが、深キョンからは一切漂ってこない。
そう、深キョンは概念であり、ファンタジーなのだ。
そんな深キョンを筆頭に、小沢真珠、マルシア、どんぐりさんと、スパイスの利いたキャラを詰め込んだ本作は、美魔女妖怪大戦争としても楽しみたい。
※週刊朝日 2019年8月9日号