保険の場合、契約から8日以内なら取り消せる「クーリングオフ制度」がある。この期間を過ぎて解約すると、損失が出る可能性がある。金融商品の営業にだまされないようにするには、どうしたらよいのか。
「相手に言われるがままにせず、自分が何を契約するかをしっかりと理解する。一人で判断せず、家族に相談し同席してもらいましょう。契約する意思がない場合は、はっきりと断ることが大切です」(同)
注意すべきポイントを右の表にまとめたので参考にしてほしい。
かんぽ生命の問題については金融庁が調査中だ。金融機関に直接苦情を言っても相手にされないこともある。業界の相談窓口や消費生活センター、金融庁などに通報し改善を求めることも有効だ。(本誌・岩下明日香)
■金融商品の営業にだまされないポイント
・大原則としてうまい話はない。営業ですすめられた金融商品はまずは疑う。お得な金融商品なら、わざわざ営業しなくても売れるはず。有名な金融機関や保険会社の社員でも信用できるとは限らない。
・よく理解しないまま契約しない。特に高齢者は一人で判断せず家族や知人らに相談する。消費生活センターや業界の相談窓口にアドバイスを求める。
・少しでもおかしいと思えば、「不要」だとはっきり告げる。「後で検討する」といったあいまいな返事は、勧誘され続けることに。
・勧誘は営業マンや会社側に言ってもなかなか止まらない。不安を感じたら消費生活センターや金融庁など監督官庁に通報する。
・いったん契約してもあきらめない。「クーリングオフ」の期間があるので、早めに相談する。家族も契約したことを責めず、話しやすい関係を普段からつくる。
消費生活センターや業界団体の情報などをもとに編集部作成
※週刊朝日 2019年7月12日号