一方、こうしたディープフェイクへの対策もすでに始まっている。
技術には技術で対抗とばかりに、政府機関や大学、新興企業などが見抜くためのAIの開発を進めている。さらに、メディアもディープフェイクへの警戒を強め、米ウォールストリート・ジャーナルでも、ジャーナリスト向けのトレーニングを実施しているという。見抜くためにテクノロジーを使いこなすことだけでなく、映像の出所や情報源への取材、元となった映像の調査など、伝統的な報道手法の重要性も強調されている。ジャーナリストがだまされないようにする狙いもあるが、メディアへの信頼が失われつつあるなか、ディープフェイクを悪用したジャーナリスト個人への攻撃に危機感を抱いているという。
フェイクニュースにまつわる19年の最重要単語はディープフェイクになるかもしれない。
※週刊朝日 2019年1月4日号-11日合併号