それを見ていて思います。なんだかんだ言って、横野レイコさんのこと大好きじゃん!って。結果、横野レイコさんの意見で番組も盛り上がっちゃってるわけだし。熱くなれてるわけですよ。その日の番組に、横野さんがいなかったら刺激が足りない。叩きながら横野レイコさんという化学調味料を求めているんですよ。

 そして今度は横野さん側から考えてみる。僕だって自分のことをたまにエゴサーチして、批判的な意見があるとまあまあへこみます。横野さんはどうなんだろう? スタジオであんなに厳しく言われて、ネットで叩かれて。

 出なきゃいいのに、また出てきて、叩かれる。

 それをわかって出ているのだとしたら、横野さん、あなた最高のエンターテイナーじゃないか。大嫌いだった自分を恥じます。もはや尊敬しています。

 というわけで、横野さんの心が本当に折れることがないことを願って。

 もう一度言います。結局みんな横野レイコさんに惚れてしまってるんだよ。

週刊朝日  2018年10月26日号

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鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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