「これまで携帯電話事業者は、通信料を高めに設定してきました。携帯やスマホをあまり使わないユーザーや、長く同じ端末を持っているユーザーからの通信料を原資に、大幅な割引をしてきたのです。総務省はそうした料金体系を問題視しており、通信と端末にかかる料金を区別して、透明化を図ろうとしています。そうなれば、大幅な割引は難しくなり、高額なiPhoneは売れにくくなると思います」

 ほかにも、iPhoneを巡っては不安要素がある。米国が中国からの輸入品に関税をかける「米中貿易摩擦」だ。iPhoneの大部分は中国で製造されており、今後の成り行きでは、生産体制や価格に影響が出る恐れがある。

 新型が発売される度に大行列が話題になってきたiPhone。そう遠くないうちに、行列が見納めになる日が来るのかもしれない。(本誌・吉崎洋夫)

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