福田氏は辞意表明の際、「新聞記者の人とは(略)一対一の会合をもつこともある。ただし、あんな発言はない」と言い切っていた。敢えて「新聞記者」と言ったことに、福田氏の小ささを感じた。実際、彼が「手縛っていい?」などと言ったとされるのは「新聞記者」ではなく、「テレビ記者」だった。もしかしたら「報道ステーション」のような硬派な記者でなく、ワイドショー記者かもしれない。悪いヤツラが身を守る時は完全な嘘ではなく一部、事実を混ぜてくるもの。で、そんなセコサを堂々と剥き出しにしても出世できるのが、官僚の世界、ということなのだろうか。
一人のセクハラ。だけどその背後を丁寧に見ていけば、日本の膿がどばどばと溢れ出るように見えてくる。膿出し切るにも時間がかかる。
で、米山知事。政治家は聖人君子である必要はないと言う人はいるが、買春行為に疑問を持たない男の意識こそが、女にとっての環境問題だ。知事の資格はないと思う。
※週刊朝日 2018年5月4-11日合併号