

びっくりするほどの美しさを持ちながら、キラキラ系から重厚な作品まで、幅広く演じる力を備えた広瀬すずさん。次はどんな作品に挑戦してみたいのか、作家の林真理子さんが聞きました。
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林:これだけ忙しくて、プライベートな時間なんてあるんですか。遊びに行ったりとかできるの?
広瀬:まったく休めない月とかはあまりなくて、多くて3回はあります。
林:そういうとき、何します?
広瀬:キックボクシングに行ったり。
林:えっ、キックボクシングやってるの?
広瀬:ジムが好きなんです。「ちはやふる」の撮影が終わってからキックボクシングにハマりました。アクションをやりたくて。あとは、家で録画見たりして。
林:すずちゃん、美少女が好きなんですよね。テレビで「ナントカちゃんが可愛い」と言ってるの見ましたよ。すずちゃんのほうがずっと可愛いと思ったけど。
広瀬:いえいえいえいえ。ハーフの女の子が好きなんです。
林:すずちゃんは日本の美を体現してる感じですよね。時代モノも似合いそうですが、まだやったことないですよね。
広瀬:そうなんです。でも、自分にできるかどうか、不安で。
林:ずっと正座しなきゃいけないしね。
広瀬:正座は「ちはやふる」でだいぶ慣れましたが、所作とか剣の立ち回りとか……。「海街diary」でお姉ちゃん役だった綾瀬はるかさんは所作もきれいですし、アクションをやってるドラマを見たら、動きがぜんぜん違っていました。まだ舞台もやったことなくて、舞台と時代劇をどのタイミングでやるか、事務所の社長さんと話しています。
林:かつらかぶった姿、見たいですよ。藤沢周平作品なんかいいじゃないですか。武士の娘とか。せっかく正座できるんだから、お茶とか日舞とかやってもいいかも。
広瀬:繊細な世界ですよね。もともと性格ががさつなので……。
林:がさつなんてそんな。ずっと大人の中でお仕事やってきたのに、少女っぽさを失ってなくて素敵ですよ。ぜんぜん業界ずれしてなくて。
広瀬:「流されないね」とはよく言ってもらえます。
林:いい大人に囲まれてるんだろうな。
広瀬:はい。それは本当に、私の自慢です。
(構成/本誌・野村美絵)
※週刊朝日 2018年3月23日号より抜粋

