つみたてNISAのキャンペーンをしている野村証券の窓口
つみたてNISAのキャンペーンをしている野村証券の窓口
つみたてNISAと一般NISAの違い(週刊朝日 2017年12月15日号より)
つみたてNISAと一般NISAの違い(週刊朝日 2017年12月15日号より)

 国が資産運用を応援する制度が、来年からまた一つできる。金融庁肝いりの「つみたてNISA」だ。「コツコツ投資」ができるため、若い世代に向いていると思われがちだが、40~50代はもちろん、シニア層でも使える制度だ。中高年以上の活用法とは──。

【図】つみたてNISAと一般NISAの違い

「長期投資に年齢は関係ありませんよ」

 こう話すのは、独立系投信会社、セゾン投信の中野晴啓社長だ。同社は長期間の運用や積み立てに向いた投資信託を運用・販売しており、中野社長は金融界で「長期投資の伝道師」として知られる。

「できるだけ長く継続した人が最大の果実を得られるのが長期投資の世界です。今や人生100年時代。60歳どころか、70歳や80歳で始めても遅くありません。『つみたてNISA』は長期投資にうってつけの制度です」

 今、金融界では来年1月から開始される、つみたてNISAが話題だ。3年前に始まったNISA(少額投資非課税制度、以下「一般NISA」)の新バージョン。定期的に投信などを買えば、分配金や売却益にかかる税金(通常約20%)が非課税になる。投資枠は年間40万円で、非課税期間は20年。従って最大800万円まで投資できる。「貯蓄から資産形成へ」の政策を進める金融庁が主導してできた。

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首藤由之

首藤由之

ニュース週刊誌「AERA」編集委員。特定社会保険労務士、ファイナンシャル・プランナー(CFP🄬)。 リタイアメント・プランニングを中心に、年金など主に人生後半期のマネー関連の記事を執筆している。 著書に『「ねんきん定期便」活用法』『「貯まる人」「殖える人」が当たり前のようにやっている16のマネー 習慣』。

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