「(デビュー当時は)まさに正統派、アイドルらしいアイドルでした。『あまちゃん』での天野春子のアイドル時代も、当時のイメージですよね」
5枚目のシングル「まっ赤な女の子」で突然髪をバッサリ、見た目も曲調も、大幅にイメージを変えた。
「驚きました。でも、デビュー曲が『まっ赤な女の子』だったら、ブレークしていなかったかもしれません。デビューしたころの正統派のスタイルがあったからこその衝撃なんです」(クリスさん)
「艶姿ナミダ娘」「渚のはいから人魚」「なんてったってアイドル」……次々にスタイルを変えながら、キョンキョンの快進撃は続く。
「次はどんなことをやってくれるんだろうというワクワク感がありました。常に最先端のクリエーターと組んで、時代を先駆けてきた。彼女にどんなことをやってもらおうか、とクリエーターの気持ちが駆り立てられる一方で、ご本人の自己プロデュース能力も高い。ファンにとっても“おもちゃ”のような存在だったのかもしれません」(同)
「私は『夜明けのMEW』が好き」「僕は『潮騒のメモリー』」と、時代を超えて“推し曲”で盛り上がれるのも、35年の間、第一線で活躍してきたキョンキョンの曲ならではか。
※週刊朝日 2017年5月26日号