
今月18日、新作「スノーデン」の日本公開に先立って来日し、会見したオリバー・ストーン監督。ファッションデザイナーのドン小西氏がそのファッションをチェックした!
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社会派監督だけに、この人って、くたびれてるけど味わい深いジャケットスタイル、みたいなイメージがあったんだよ。ところが、この日のスーツを見て、あれっ?と思ったね。米国で大手が配給してくれない新作映画を、日本でヒットさせるぞっていう気合の表れかね。妙にスーツの上着がビシッとしているんだよ。
で、もうひとつ、それ以上に気になったのは、上着とは対照的なシワだらけのズボン。これってどっかで見たシワだと思ったら、今日も電車の中にいたよ。スーツのズボンの下にポリエステルのタイツやももひきをはいて、静電気でズボンがシワだらけになってるお父さんがさ。上質なウールほど、化学繊維とこすれると、まとわりついてヘンなシワができる。そんなももひきシワと見たね。
ま、70歳の体に日本の寒波がこたえるのはわかるけど、暗いうちから出勤する日本のお父さんじゃないんだもの。会見の間くらいももひきを脱いで、スーツを全身ビシッと見せてほしかった。それか静電気除去スプレーのひとふきも、意外に効くのでおすすめです。
※週刊朝日 2017年2月3日号