ドン内田率いる自民党都議団の巻き返しが始まった。リオ五輪への出張費の過小報告、小池応援団の「7人の侍」の不明朗会計の発覚、ブレーンの越権行為などに照準を定め、猛攻に出たのだ。守勢に回る小池知事は、禁じ手の最終兵器を炸裂させるのか──。
東京都庁6階で11月18日、行われた小池百合子都知事の定例会見。質問しようと本誌記者が何度か手を挙げていると、知事が「緑」と言ってこちらを見た。なんと入館証を緑の紐で首からぶら下げていた本誌記者への指名だったのだ。
舛添要一前知事時代の約7分の1に圧縮したと発表された小池知事のリオ五輪への出張費についてさっそく疑問をぶつけた。
「知事は当初、五輪へは4人の随行員で行き、出張費の合計は1350万円と発表されましたが、そうではなかったという話が浮上しています。現地に先に行った『先乗り隊』の職員がいたと指摘されていますが、実際はどうだったのですか」
小池知事は百合子スマイルで、こう答えた。
「『先乗り』ということでいうなら、100人以上が行ってますけど、それをどうカウント(計算)するか。要はその問題だと思います。リエゾン(連絡係)という役割ですので、それをどうカウントするのか。どこで切るのかはある種テクニカル(技術的)だと思います。今後とも出張費は公開させていただきます」
横文字は多いものの、答えになっていなかった。