おしどり夫婦として知られたプロテニスプレーヤーの伊達公子(45)と、ドイツ人レーシングドライバーの、ミハエル・クルム(46)が9月26日、離婚した。翌27日零時1分にアップされた「クルム伊達公子 公式ブログ」ではこう報告。
〈共に過ごしてきた中で、2人の人生に変化が出てきたことにいつしか気づき(中略)16年間の時間はやはり短いものではなく、寂しさは当然感じますが、お互いがHappyでより良い人生を送るための決断です〉
スポーツジャーナリストの栗原正夫氏は、その背景をこう解説する。
「プロテニスの世界はオフシーズンが12月のわずか1カ月と、他のスポーツより格段に忙しいのです。2008年に現役復帰を果たし、世界を転戦する伊達と現役レースドライバーのクルム氏の生活はすれ違いの連続だったのでしょう」
離婚を報告したブログには、元夫のクルム氏もコメントを寄せている。
〈僕は公子の大ファンですし(中略)彼女が今後何をしようともいつもサポートし続けていきます〉
「離婚後も友人として支え合うなんてすてきですね」 そう感想を漏らすのは、夫婦別姓や離婚問題に詳しい打越さく良(ら)弁護士だ。
「互いの名前を組み合わせる夫婦結合姓を説明するとき、クルム伊達さんの例をお借りしていたので、離婚には驚きましたが……」
ふたりの関係性を物語るのが、8月4日に東京・恵比寿に開店した伊達公子監修のパン屋「FRAU KRUMM(フラウ クルム)」だ。店名を日本語に訳すと「クルム夫人」。店名を決める時期には、ふたりの別れは決定的だったはず。なぜ、元夫の名前を?
「欧州をイメージした店名。(元夫の)クルム氏は関係ありません」と店はそっけない答え。クルム氏が経営に関与していることもないという。
しかし、なぜか離婚後も、公式サイトもブログも「クルム伊達公子」。夫婦を超えた男女の新しいあり方の証しなのかもしれない。
※週刊朝日 2016年10月14日号