デビュー当初から2人を知る、漫才師の中田カウスさんは言う。
「3週間ほど前、劇場で一緒の出番でした。いくよちゃんの具合はどうかなと思って楽屋に行くと着替えていたので、声をかけなかった。すると、追いかけてきてくれ、『まだまだイケメン見なあきませんねん』と大笑いさせてくれた。体をひきずるようにしてしんどそうだったけど、そんなところでも笑わせようとする芸人魂と気配り。その努力で金看板を背負えたのでしょう」
今から10年近く前、いくよ・くるよさんと食事をともにしたことがあった。鍋料理がふるまわれた。すると、いくよさんは次々と人数分をお皿にとりわけてゆく。
宴が進んでも、自身はほとんど料理に手を付けず「鍋奉行」状態。こちらが気を使うと、
「いや、私、これが向いてんねん」(いくよさん)
「この人が気を使っているから私、太ってられんよね」(くるよさん)
とコンビで大笑いさせてくれた。
通夜の後、会見でギャグも交えて語ったくるよさん。最後にこう声をかけたという。
「まっすぐ天国に行って笑わしよ。お笑い提供してよ」
※週刊朝日 2015年6月12日号