早稲田大学
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 近年、大学のグローバル系の学部・学科の新設が続くなど、グローバル系学部の人気が高まっている。なかでも「グローバル5大学」と呼ばれるのが、早稲田大国際教養学部、上智大、国際基督教大(いずれも東京)、国際教養大(秋田)、立命館アジア太平洋大(大分)の5大学・学部だ。外国人教員や留学生が多く、授業はもっぱら英語で、就職に強いことでも知られる。

 本誌はグローバル大学に強い高校をみるため、今春の「グローバル5大学」の合格者数の合計でランキングを作成した(下の表)。

 ランキング5位が都立国際。公立のトップで、グローバル5大学すべてに合格者を出しているのも特徴だ。

 トップは東京都小金井市の国際基督教大高校だ。秋篠宮家の次女、佳子さまが通う国際基督教大(ICU)の系列校。東京ドーム13個分という緑あふれる広大な敷地の中に大学に隣接して立っている。中村一郎校長が言う。

「78年に帰国生の受け入れ校として創立され、今まで100カ国以上からの約6千人の帰国生が卒業しました。今も在校生の約3分の2が帰国生です。この春に入学した帰国生の、入学前の滞在国は40カ国もあり、校内がグローバル社会です」

 一般入試で入学した生徒と帰国生が一緒に学ぶが、

「異なるバックグラウンドを持っていて、『違う』ことが大前提なので、お互いに尊敬し合い、相手の考え方を尊重します。違いを理解し、受け止めることで、異文化の壁を乗り越えることができる。自由な校風のなか、お互いに刺激を受けながら、生き生きと過ごしています」(中村校長)

 英語が得意な生徒が多い一方、日本語や数学が苦手な帰国生もいる。英語、数学、国語は4~5のレベルに分け、ほとんどの授業が20人前後の少人数で行われる。教師から教わる受け身の授業ではなく、ディスカッション、ディベート、プレゼンテーションなどのアクティブラーニングを大幅に取り入れている。

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