会見する弁護団(左から河合氏、海渡氏) (c)朝日新聞社 @@写禁
会見する弁護団(左から河合氏、海渡氏) (c)朝日新聞社 @@写禁
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 本誌(3月31日発売号)が予想したとおり、関西電力高浜原発3、4号機に対し、初の再稼働差し止め仮処分を福井地裁が認めた。ジャーナリストの桐島瞬と本誌取材班が取材した。

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 司法から再稼働の安全性の不備を突かれた安倍晋三首相。4月16日の衆院本会議で高浜3、4号機の再稼働を禁じる福井地裁の仮処分決定についても、意に介さず、こうまくし立てた。

「世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると(原子力規制委員会が)認めた原発について、その判断を尊重し、再稼働を進めていくのが政府の一貫した方針だ」

 高浜3、4号機は2月、再稼働に向けた原子力規制委員会の主な審査を通ったばかりだったが、待ったをかけられた格好だ。4月14日に福井地裁で下された仮処分決定では「規制委の新規制基準は緩やかにすぎ、合理性を欠く」と酷評されたのだ。

 今回の高浜3、4号機の仮処分は、弁護団にはもともと勝算があったという。

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