
ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝を描いたNHKの朝ドラ「マッサン」。初の外国人ヒロイン・エリーに視聴者が抵抗感を持つと思いきや、4週連続で週間平均視聴率が20%を超え、快進撃が続いている。
「前作『花子とアン』の人気だけでなく、第1週の泉ピン子さん演じる鬼姑のイビリによって、ヒロインのエリーに同情が集まり、視聴者を惹きつけたのです」
そう語るのは、テレビコラムニストの桧山珠美氏。
「外国人の嫁は絶対認めまへん!」と嫁を拒絶し、「別れられないならお妾さんになってもらい」とニンマリ笑みを浮かべるピン子の怪演に、思わずエリーを応援したくなるというのだ。
「あれほど嫌みな鬼姑を自然に演じられるのは、ピン子さんだけ。外国人ヒロインの違和感を一気に覆した功績は大きい」(桧山氏)
現在は物語の舞台が広島から大阪へ移ったため、嫁イビリは小休止。その後釜としてエリーをイビったのが恋敵・優子を演じる相武紗季だったが、
「あっさりとした可愛いイビリで、まだまだ小物。登場すると目が離せないピン子さんにはかないません」(テレビ誌記者)
このピン子のイビリが高視聴率につながったという見方は多く、今後もピン子の“出番”に期待が高まっているのだという。前出のテレビ誌記者は言う。
「『おしん』や『おんな太閤記』など、ピン子さんが途中で亡くなる作品はヒットするというジンクスがある。本人も自負しているようで、『見せ場は私が死ぬシーンよ』と豪語していました」
その見せ場のために、ピン子も“準備”は万全とか。
「実は最期のシーンの撮影前に、『ぽっちゃりと元気そうな姿では亡くなる人に見えない。もっと細くなければリアルじゃないよね』と、ダイエットに励んだんですよ」(芸能プロ関係者)
努力の成果の放送はまだ先。次の鬼姑の辛辣なイビリはいつ見られるか?
※週刊朝日 2014年11月14日号