ジュニアの大会を開催したプロゴルファーの丸山茂樹氏は、現代の子ども達のプレーを見て感じたことをこう語る。
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5月7日、1カ月ぶりにラウンドしてきました。ずっと苦しんでいる左手親指付け根の慢性亜脱臼は相変わらずなんですが、5月17、18日の「ザ・レジェンド・チャリティプロアマトーナメント」に出させていただくので、そろそろ準備しないと、と思いまして。
いやぁ、驚きましたよ。よく知ってるコースだからってのもありますけど、1ラウンドで7バーディー、ノーボギー。びっくりするほど調子がよかった。ずっとケガのことが頭にあるから、心が晴れることも少ない毎日なんですけど、これは気分がよかったですね! 今後も焦らず、あきらめず、腐らずやっていきますよ。
そのラウンド前日の6日には「第5回丸山茂樹ジュニアファンデーションゴルフ大会」を開催させていただきました。
中学・高校生の部(男子)では、なんと福島県の中学2年生、遠藤銀河くんが優勝しました。中学1年、2年というのはゴルフをするにあたって、難しい年代なんです。力がついてくるし、体もグンと大きくなるんで、球が曲がっちゃったりする。僕自身も苦労した思い出があります。でも、遠藤くんはしっかりパープレーでまとめてきました。アッパレです!
金子くんと遠藤くんは7月の「長島茂雄招待セガサミーカップ」でトーナメント本戦に出るための予選(マンデートーナメント)に出場します。ぜひ勝ち抜いて、一流のプロたちとラウンドしてほしいですね。
今回見ていて、女子のプレーのレベルが上がったと感じました。スコアを見ても、上位の層が厚くなってきてます。女子プロツアーの人気が上がってることで、女の子を持つ親御さんがゴルフを一生懸命させたがる傾向にあるんでしょうね。
もう一つ感じたのが、やっぱり道具の進化ですよ。何が違うって、いまはボールとクラブの両方でスピンコントロールができます。
スピンがかかりすぎると、球は曲がるんですが、僕が子どものころはスピンのかかりやすいクラブに、スピンのかかりやすいボールしかなかった。だから、どうやってスピンをかけないようにするか、各自で技を編み出していく必要がありました。そうやって、自分なりに技術を身につけていったもんです。
それがいまや、朝一のティーショットもみんな高いティーを使って、風がフォローだろうがアゲンストだろうが、パカーンと打つだけ。道具が助けてくれるから。僕らはずっと「最初のティーショットが、その一日を決める」と言われて育ってきました。だけどいまは、そんな緊張感もない。
だから最近の子はトラブルショットが苦手だったりする。あれは技の見せどころですからね。
そんなこんなで、次回のジュニアファンデーション大会は8月です。日程が決まりましたら、ここでお知らせします。お楽しみに!
※週刊朝日 2014年5月23日号

