高値をめがけて駆け上がる熱気を失った日本株だが、「アベ相場」は今後どうなっていくのだろうか? 本誌では絶対匿名を条件に、大物投資家たちに注目する「お宝銘柄」を聞いた。
D(銀行系証券ディーラー・39歳):私はコンクリート建物の補修を手がけるショーボンドホールディングスがド本命。アベノミクスで公共工事が盛り上がるうえ、20年の東京五輪に向けて、社会インフラの老朽化や防災の対策が進むと見ています。最近、株価は上昇してきたけど、まだまだ余地はありますよ。
C(元外資系証券トレーダー・40歳):この株、外国人がめっちゃ好きやねん。証券会社にいるとき、注文を受けてたわ。知名度が低いのに、知ってる人は買ってるんよ。
D:あとはネット広告のサイバーエージェントですかね。美人を採用するって有名なんです。
一同:(笑)
E(国内大手投信会社の女性ファンドマネジャー・40歳):株価と、どういう関係があるのかしら?
D:女性が活躍していると、社内が盛り上がるらしいんですよ。IT系って、会社にこもって仕事をする人も多いから、美人社員がいるとヤル気も出る(笑)。離職する人も減るんです。結果として、業績も上向くと。
一同:なるほど。
―−−Eさんの「お宝銘柄」は何ですか?
E:ちょっとマニアックなんだけど、帝国電機製作所かな。
A(米大手外資系証券会社で投資戦略チーム所属のアメリカ人・33歳):渋いなあ。
E:プラントなどで使う特殊なポンプを造っている会社なの。アメリカでシェールガス革命が起きているじゃない。化学プラントが何十年ぶりに新設されているらしくて、需要が高まっているのよ。この特殊ポンプを造れる会社が少ないのも利点だわ。
※週刊朝日 2013年11月1日号