12月16日投開票の衆議院選挙は自民党の圧勝で幕を閉じた。「政治主導」を掲げて民主党が政権を奪ったのも今は昔。フタを開けてみれば、野田佳彦首相(55)は官僚たちに“マインドコントロール”され、財務省悲願の消費増税法まで成立させてしまった。

 そして今回、霞が関はかつての“古女房”である自民党と3年3カ月ぶりにヨリを戻すことになった。官僚たちの心境やいかに。

「自民党に親近感を持っている官僚は多く、基本的にはうれしいですよ。特に喜んでいるのは経産省だろう。脱原発と言わない政権でひと安心。早くも自民党詣でをしている官僚も多いよ」(霞が関関係者)

 そう歓迎する意見もあれば、こんな声もある。

「2009年の政権交代直後、ある自民党議員のパーティーに行ったら、それまでよく見かけていた官僚がパタッといなくなった。あれは露骨だった。最近はまた集まるようになったけどね(笑い)。しばらくは、意趣返しをされないか心配だよ」(財務省幹部)

週刊朝日 2012年12月28日号