人生には色んな事が起こります。それをどうとらえるか?

 すべては気の持ちようです。身もふたもないと感じるかもしれませんが、それが全てと言っても過言ではありません。
 
 私も「不合格」「落選」「失敗」を重ねています。失敗と受け取るとそれで終わってしまいますが、私は「今の自分に起こることは全部最善だ」ととらえるようにしています。

 不合格があったからあの学校に行けて今でもお世話になっている人間関係ができ、その後のキャリアにつながっています。落選したから新しい世界に飛び込め、やり方は違うけど志は変わらない、しかももっと実行力がある形で取り組めている事業があります。失敗も新しいやり方や出会いをくれました。

 もしすべてはあの当時の私が思い描く「成功」で続いていたら、私の人生は、全く違ったものになっていたでしょう。今ほどの幸せや充実感を感じられるかどうか、疑問に思うのです。

 違う道を行ったらどうなったか考えても仕方ありませんが、今の充実感からして今の人生で十分以上です。

 あなたが苦手になってしまったような人と元の関係になることだけが、あなたの幸せではないでしょう。そういう関係になってしまったところにも意味があって、最善のことが起こっていると受け止めてはいかがでしょう。

 自然にさらりと。

 もとに帰りたいと思うと、下手に出て相手から舐められ、いたぶられてしまうだけでしょう。

「別に元に戻りたくない。今の自分には最善のことが起こっていて、これからどういう人生になるかワクワクだ」と言い聞かせ、周りに接すれば全く違った展開になってくるでしょう。

 今の狭い世界の中で全てを想定しないことです。もっと新たな出会いや展開が人生には用意されています。

 ただ、それに乗れるかどうかはすべてあなたの気持ち次第です。今の狭い世界で元に戻ることだけを考えていれば、何も変わらず状況は悪くなっていくだけでしょう。
 
 この大宇宙の中で奇跡のような確率で親からもらった人生、生きているだけでも儲けものなのです。

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田村耕太郎

田村耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)/国立シンガポール大学リー・クアンユー公共政策大学院兼任教授。ミルケン研究所シニアフェロー、インフォテリア(東証上場)取締役、データラマ社日本法人会長。日本にも二校ある世界最大のグローバル・インディアン・インターナショナル・スクールの顧問他、日、米、シンガポール、インド、香港等の企業のアドバイザーを務める。データ分析系を中心にシリコンバレーでエンジェル投資、中国のユニコーンベンチャーにも投資。元参議院議員。イェール大学大学院卒業。日本人政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。著書に『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』(マガジンハウス)、『野蛮人の読書術』(飛鳥新社)、『頭に来てもアホとは戦うな!』(朝日新聞出版)など多数

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