今、最強子役といえば、寺田心だろう。「ブックオフなのに本ねえじゃん」のCMでは、ブックオフの業績回復にも貢献した。ドラマや映画にも引っ張りダコだ。
【写真】純真無垢な感じで本当にかわいかった…歌手デビュー当時の大橋のぞみちゃん
では、10年前の最強子役が誰だったかといえば、大橋のぞみである。1歳から児童劇団に所属し、2007年「藤岡藤巻と大橋のぞみ」として。アニメ映画「崖の上のポニョ」の同名主題歌を歌い、翌夏の公開とともにこれが大ヒットして、脚光を浴びた。その勢いでソロアルバム「ノンちゃん雲に乗る」をリリース。「紅白」では「ポニョ」以外に、オープニングにも登場してひとりで「切手のないおくりもの」を歌った。
その翌年も快進撃は続き、ドラマ「白い春」や「ザ・クイズショウ」などに出演。「紅白」にも応援ゲストとして登場してソロで2曲披露した。あくる年4月の「週刊文春」の記事によれば、CM契約は10社を超え、そのギャラは無名子役の100倍にあたる1本500万円まで高騰していたという。
しかし、2012年春、小学校卒業を機に芸能界を引退。理由は「学業優先」で、その後は一度も復帰していない。5月9日には一般人のまま、20歳になった。
じつはこれだけの人気者があっさりと引退して姿を消すことは珍しく、ネット上ではちょくちょくその消息が話題になっている。9歳のとき、
「保育園の先生になりたい!」
と言っていたことから、保育士資格が取得できる首都圏の大学に通っているらしい、というのもそのひとつだ。が、真偽はわからない。写真についても信憑性がありそうなのは、引退5ヶ月後に業界人がツイッターにあげたパーティーでの2ショットが最後である。
その後、本人とされる写真がいくつか拡散されたが、島崎遙香(元AKB48)や中元すず香(BABYMETAL)の間違いであることが判明。最近出回った本物とされる写真も後ろ姿だったりして、信憑性も何も確かめようがない。
とまあ、芸能史上稀に見る去り方をしたわけだが、その理由を考えるうえで重要なことがある。それは彼女が子役として、むしろ異端だったということだ。