半端芸能人なんかは、ナンシーに見つかったらマズイから、ナンシーの目をちょこっとは意識しながら発言したりしていた。でも、ナンシーがいなくなって、監視機構がなくなってからは、みんな、自由になっちゃったでしょう。

武田:ナンシーさんが繰り返し言及していた芸能人に、小倉智昭や中山秀征がいます。あれ、この人、与えられているポジションが実力以上に大きくないですか、という違和感を書き連ねていた。ナンシーさんが亡くなってから15年以上が経ち、テレビの世界を見ると、ナンシーさんが定期的にパトロールしていた人たちが、健やかに生き永らえている。

小田嶋:さすが、ナンシーはそういうところまで見てたのかと思うけど、小倉智昭が、自分と相手の関係性をそこはかとなく匂わせることによって、自分を少しずつフレームアップしていくそのやり口。それを指摘されるのは、小倉にとって、すごく痛かっただろうと思うけれど、小倉のあのやり方っていうのは、いまだになんだかんだで通用しちゃってるのね。

*2018年9月22日、吉祥寺・ブックスルーエ主催トークイベントより

※「ナンシー関が生きていたら松本人志を見逃さない? ネット時代に必要な視点とは」に続く

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