内戦下のシリアで2015年に武装勢力に拘束され、3年4カ月ぶりに解放されたジャーナリストの安田純平さん(44)が25日午後、トルコから帰国した。
支援をしてきた弁護士によると、体調を考慮し、本人の会見は後日行い、代わって妻で音楽家の深結(みゅう)さんが成田国際空港で同日夜、会見を開いた。当初は10分程度の「挨拶」を予定していたが、急きょ予定を変更し報道陣からの質疑応答にも対応した。
「本日はお忙しい中、夫・安田純平のためにご足労いただき本当にありがとうございました。先ほど無事に安田と対面できました。ここに来るまで、本当にたくさんの皆様にご心配、ご迷惑をかけ、この場を借りて改めてお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。そして、ここに来るまでに色々なご協力をいただきまして、お礼を申し上げます。本当にありがとうございました」
冒頭、深結さんはこう話すと、次に安田さん本人からのメッセージを報道陣にこう伝えた。
『大変なお騒がせとご心配をおかけしました。おかげさまで無事、帰国することができました。ありがとうございます。可能な限りの説明をする責任があると思っています。折を見て対応させていただきますので、今日のところはご理解ください』
安田さんは長い監禁生活でかなり痩せ、体力が落ちているという。これからはメディカルチェックを受ける予定だ。深結さんは帰国後の様子をこう明かした。
「メディカルチェックですが、他の患者さんもいらっしゃるのでどこの病院かは伏せさせていただきます。安田と色々な会話をしてきました。両親とも再会して、安田が交わした言葉ですが、ご両親が年なので監禁中に何かあって会えなくなるかもしれないとよく心配していたと、今も生きているのだろうかと非常に心配していたと。そして、母が作ってきたおにぎりときんぴらごぼうなどを美味しそうに食べていました」