リュックサックには、成瀬容疑者のズボンやベルト、革靴、メモ帳などが入っていた。そこには「教官」「外出」「交番」などと記されていたという。

「そんなメモを記すのは、警察官ではないかと男性への暴行容疑で捜査がはじまった。決定的だったのは、成瀬容疑者のズボンに銀行のATMの明細が入っていたこと。そこには、印字された名前があり、成瀬容疑者とわかった。さらに調べると銀行口座に和歌山県警からの入金もあり、逮捕となった」(捜査関係者)

 成瀬容疑者は大阪の大学から、和歌山県警に入った。今春に入校した警察学校に通っており、10月1日が卒業予定だったという。

 大学時代は、合気道部で全国大会でも活躍したという成瀬容疑者。殴られた男性は、右ひじや右膝などに全治9日の打撲を負ったという。

「捕まえてみれば、巡査とはびっくりだった。お手柄ではあるのだが、『これが樋田だったら…』とうちのお偉いさんはため息ばかりだ」(捜査関係者)

 樋田容疑者は何処へ……。(今西憲之)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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