年が明け本格的な中学受験シーズンを迎えていますが、新型コロナのオミクロン株による感染拡大が急激に進行しています。受験生を安全に迎えるため、各校はどのような感染防止対策を講じているのでしょうか。陽性者や濃厚接触者になってしまった場合の対応を予定している学校もあります。
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新型コロナが猛威を振るい、連日全国で数万人の感染者を出している。そんななか、首都圏では埼玉県内の学校で1月10日、千葉県内の学校で20日から中学入試が始まった。2月1日に始まる東京都と神奈川県の学校も含め、各校では急遽、面接の中止など入試の変更を行うなど、感染対策を講じている。首都圏模試センター取締役教育研究所長の北一成さんは、次のように話す。
「学校は昨年もコロナ禍での入試を経験しており、対策には慣れています。拡大は心配ですが、学校も相当気を配っている。過度な心配をせずに入試に集中してください」
■「御三家」開成は追試を予定
昨年同様、面接を中止する学校も出てきている。雙葉(東京都千代田区)、女子学院(同)、立教女学院(東京都杉並区)、横浜雙葉(横浜市)などだ。桜蔭(東京都文京区)は面接を記述式に変更することを発表している。
コロナに感染したり、濃厚接触者となったりした受験生のために、入試の追加日程(追試)を設ける学校も出てきた。「御三家」の開成(東京都荒川区)は2月23日に追試を行う。石川勝也教頭は、追試を設けた理由について次のように話す。
「受験生は数年かけて準備をし、受験に備えています。その機会をコロナで奪ってはいけない。また、追試を設けないと、無理をして本試を受けに来る受験生もいるかもしれません。追試があれば、本試において他の受験生がコロナウイルスに罹患するリスクを下げることもできます。受験生を守る、社会的な責任もあると考えました」
そのほか城北(東京都板橋区)、世田谷学園(東京都世田谷区)、栄光学園(神奈川県鎌倉市)、慶應義塾普通部(横浜市)、大妻(東京都千代田区)、桐朋女子(東京都調布市)などが入試の追加日程を設けている。
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