親子で「筆算する」「しない」に分かれて競争するなどして、「やっぱり筆算したほうがいい」と子どもが自ら納得すれば、書くようになるはずです。

 勝負好きの子なら、「筆算する親」vs.「筆算しない子ども」でどちらが正確な解答を出せるか勝負してみるのも手です!

○一緒に考えたらできるのに、一人でやると考え方が 雑でミスだらけ!

 親が「ここはこうでしょ」と先導するのではなく、子どものペースに合わせて理解できていないことを確認し、分析しましょう。ミスした問題の共通点を、わかりやすく伝えることがポイント。

 子どもは一人で学習するのは不安で、早く終わらせようという心理が働き、考え方が雑になることもあります。「どうしてできないの?」「もっとていねいにやりなさい」と人格をダメ出しするように叱るのは逆効果です。前向きな声がけを意識してください。

 子どもに指摘するときは、声かけに注意。「一人でやるときは、これに気をつけると〇が増えるよ」などポジティブに!

つまずき別アドバイス〈文章題〉

 面倒くさがる、すぐあきらめる、最後まで読まない……。「もう一度よく読みなさい!」では解決できないことも!

○何がわかっていないのかもわからない低・中学年の対処法は?

 低・中学年は、問題で示されたことを「映像として想像できていない」場合が多くあります。まずは子ども自身が声に出して読んだ上で、「わかっていることは何かな?」「答えることは何かな?」と聞いてみてください。

 そして、例えば「リンゴが3個ある」ことがわかったなら、その問題を「絵」にしてみることがおすすめです。最初のうちは絵に描いてから解いてみることで、次第に文章だけでも想像しやすくなっていきます。

○質問を読み解けず情報整理が苦手な高学年の場合は?

 文章題は何度も読めば自然に式が思い浮かぶものではなく、図や表を書くことで解法が見えてきます。「この問題はどう書いたら分かりやすくなると思う? 図かな、表かな?」と聞いてみてください。最初は大人が書き、その先を子どもが書くなど、少しずつ慣れていくのがポイントです。

 高学年で使いやすいのは線分図ですが、「時間のズレの問題にはグラフ」など、問題によって適した図やグラフがあるので留意しましょう。

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