例えば小さいお好み焼きの2分の1より、大きいお好み焼きの3分の1のほうが大きい! 分数を比べるときは「もとの大きさ=1」をそろえないといけないことを可視化するのがおすすめです。
○イメージしにくい大きな数の計算や体積問題が苦手です。
「すごい、そんなに大きいんだ!」と思える体験や、身近な例を挙げたりするとイメージしやすくなります。例えば、スマホで距離を測りながら1㎞歩き、「これで1000mだから100000㎝、1000000mmなんだね」と話してみます。
ものさしやメジャーで家にあるものの寸法を測り、体積を計算することも、大きな数字を体験できる方法です。例えば70×120×50㎝の浴槽なら、体積はなんと42万㎤。驚きが大きいほど、実感の度合いも大きいはずです。
お風呂の浴槽や水槽、牛乳パックなど、身近なものを実際に測って体積を計算し、その量を実感してみよう!
つまずき別アドバイス〈うっかりミス〉
親の思う〈うっかり〉は、ほとんど「うっかりじゃない」と辻先生。見た目は〈うっかり〉でも、実は奥深いのです。
○繰り上がりの数字を忘れがち。
これは、うっかりミスというより脳のワーキングメモリーの問題。脳の発達が未熟な低学年は、次の計算をしている間に繰り上がりを忘れてしまうこともあります。慣れるまで、繰り上がり数字を小さく書いて計算しましょう。
塾では「繰り上がり数字を書いてはいけない」という指導方針のところもあるようですが、間違いが多いのであれば本末転倒。高学年でも、同じことが起こっていれば、繰り上がりの数字を書くところから始めるといいでしょう。
○筆算を書かずに計算するので、かなりの確率でケアレスミスを繰り返す。
筆算を書かない理由は、「面倒くさい」とか、実際は計算ミスしているのに「書かなくてもできる」と思っているからかもしれません。大量の問題をとにかく早く終わらせたくて「やっつけ仕事」になっていることも考えられます。
時間をかけて暗算して正答率が上がるのなら「落ち着いて暗算する練習」をしてもいいのですが、実際は筆算するほうが正答率は上がります。
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