子どもの肌はデリケートで、皮膚トラブルが起きやすいため注意が必要です。夏は汗に加え、日焼けや虫刺されなども、放っておくと皮膚トラブルになることも。小児科専門医の横井健太郎さんに、子どもの肌を守るための夏のスキンケアのポイントを伺いました。子育て情報誌「AERA with Kids 2025年夏号」(朝日新聞出版)から紹介します。
【図】子どもの熱中症、症状のチェックリストはこちら紫外線や汗など、原因はさまざま
子どもの皮膚は大人よりも薄く、季節や部位を問わず角質の水分量も少ないので、乾燥しやすい一方で、よく汗をかきます。横井さんは、夏に皮膚トラブルが起きやすいのは、複合的理由があるからだと言います。
「夏は皮膚のトラブルが増加し、皮膚科がもっとも忙しい季節です。汗をかくだけでなく、肌の露出が増えて紫外線を浴びる機会が増えます。さらに、蚊やブユなど、虫にさされることも多くなります。お子さんがかゆみを我慢できずにかいてしまい、とびひになって広がってしまうこともあります。皮膚をかくと、かゆみがなくなるのは一瞬だけで、またすぐにかゆみが出てしまうのです」
かゆみを我慢できずにかいてしまうと、皮膚が傷ついて症状が悪化しやすくなり、バリア機能も弱まって、さらにかゆみが強まるという、負のループに陥ってしまうそう。皮膚科などを受診し、ステロイド剤などでかゆみを抑えて、かゆみの負のループを止めることが大切です。
皮膚トラブルから子どもを守る! 親子デイリーケア
【朝】汗を流して日焼け止め、虫よけをぬろう
朝起きたら、寝ている間にかいた汗を軽くシャワーで流しましょう。シャワーが難しい場合はタオルで拭くだけでもOKです。必要に応じて保湿剤をぬり、それから日焼け止め→虫よけの順にぬりましょう。ぬるのは、肌の露出している部分だけで大丈夫です。
【昼】汗はかきっぱなしにしない
暑熱順化のためにも汗をかくことは大切ですが、汗腺の詰まりが皮膚トラブルの原因になるため、汗をかいたらすぐに着替えましょう。また、服の下に必ず肌着を着せ、汗をかいたら交換します。学校の授業で、体育やプールがある場合は、替えの肌着を持参させてもよいでしょう。すぐに着替えるのが難しい場合は、ハンカチでこまめに拭くなどします。
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