――夫婦で家事や子育ての分担は決めていますか?

 家事は、すべて妻がやってくれています。朝は人数分のホットケーキやサンドイッチを作る上に、長女、長男のお弁当もありますから、相当大変だと思います。夕飯も年齢や好みも違う子どもたちのことを考えて、魚料理、肉料理、野菜料理などいろいろなものを作ってくれるので、うちのご飯は品数がめちゃくちゃ多いです。

 僕は子どもたちの勉強のサポートや外遊びを主に担当しています。長男の受験直前期は勉強に集中できる静かな環境を作るために、次男から六男までの4、5人を連れてよく近所の公園に行きました。当時、受験生の父親としては、日本一公園に行っていたと思います(笑)。公園ではサッカーをしたり野球をしたり、まぁ放っておいてもきょうだいだけで遊んでくれるので、それほど大変ではありません。週末は自分の趣味も兼ねて、子どもたちと一緒に競馬場に行くこともあります。競馬場は緑が多くて広々しているし、遊具やフードコートもあって、子連れで行くのにぴったりの場所なんです。

読み聞かせはしたことがない

――日常のなかで取り入れている「計算ゲーム」もあるそうですね。

 切符に印刷された数字を使って足し算の競争をしたり、お風呂であたたまりながら「2の倍数」とか「素数」というようにルールを決めて数を数えたりする数字遊びは、今もよくやっています。きょうだいで数字遊びをすると、すごく盛り上がって楽しいですよ。

 よく「小さいころはどのような知育遊びをしましたか?」という質問をいただくのですが、うちは知育グッズも図鑑もないし、読み聞かせもしたことがありません。正確に言うと、知育おもちゃは買ったものの子どもが興味を示さなかったんですよね。ちなみに、長男が3歳のときに初めて手にしたお気に入りの本は、ゲームの攻略本でした。

――ブログや著書ではとても親子仲が良く、大らかな子育てをしていらっしゃる印象です。

 会話は多いですね。ただ、改まって家族会議をするというようなことはなくて、大切な話も近況報告も、すべて日常の会話、特に食事中の会話で伝えています。10人家族が座れる大きめのテーブルを囲んで、夕飯は毎晩6時から。家にいる家族は必ずここで顔を合わせるので、特別に話し合う場を設ける必要がないんです。これも子どもたちを塾に通わせなかったから、できることだと思います。

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