でも一番大事なのは、子どもが自分で片づけることですよね。だから「散らかっているといろいろ不便」と感じさせるようにしています。

 たとえば散らかっている部屋で遊んでいると、おもちゃを踏んで「痛~い!」ってことがありますよね。そういうときにすかさず「これ、じゃまだよね~。片づけてから遊ぼっか?」と言っていっしょに片づけて、「スッキリしたね! やったね!」と必要以上に喜びます(笑)。そうすると達成感が大きくなって、「片づけるって大事」と思ってもらえるんじゃないかな。

 でも基本は私自身が片づけたいタイプなので、そこに子どもを巻き込んで、ついでに片づけ方を教える、という感じです。

――子どもが片づけやすい収納ってどんなものですか?

 大きな箱をいくつか用意して、そこにポンポン入れるだけにしています。

 でもそれ以上に、「これは誰の物か」「自分のものはどこにしまうのか」を子どもたちが自覚していることが大事だと思っているんです。

 ゲーム機なども、共有ではなく1人1つ買って「誰の物か?」をはっきりさせています。「失くしたり壊したりしたら、もう遊べないんだよ。ちゃんと自分で管理しようね」と最初にきちんと伝えます。

 だから2歳の娘も、「これは自分の」って、ちゃんと自分のスペースに置いています。これは上の子たちからのいい影響ですね。

母に教わったお片付けは、私の財産

――ものが増えすぎない工夫などはしていますか?

 子どものものはどんどん増えちゃうので、しばらく使っていないものは見えない場所に移動して、1年たっても思い出さなかったらリサイクルに出します。

――亜美さんは考え方も行動もテキパキしていますね。それは若い頃から?

 そうですね。私の母は私以上に物の管理や片づけに厳しい人で、「いらないなら捨てちゃうよ」ってよく言われていました。これは今の私の口癖です(笑)。

 それだけでなく、「いらないものを持ち続けていると、部屋がどんどん狭くなるから捨てようね。そうすると、しまう場所が増えるんだよ」って教わりました。おかげで「自分の物は自分で管理しないと!」「自分の物を置くスペースを確保しなくちゃ」って常に思うようになりました。

 母といっしょに片づけをしたことは、今の私の財産になっています。子どもたちにも、そんな習慣を身につけさせてあげたいなぁと思って、今はがんばっています。

子ども時代の鈴木さん(提供)

(取材・文/神 素子)

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