自分を褒める一番手は、自分でありたい

――須藤さんは、自分の弱い部分をちゃんと子どもたちに見せているんですね。

 カッコつけて隠してもバレちゃうので、できないことは「できない」「助けて」って言うようにしています。私が弱い部分を見せれば、子どもたちだって見せてくれますしね。

 このまえ仕事で疲れて、何もせずに寝てしまったんです。そしたら朝、食器が全部きれいに片づいていました。長女が「洗っておいたよ」って。もう「ありがとぉ~(涙)」です。

――大変な子育ての日々だったと思いますが、「これだけは」という大事なことって何だと思いますか?

 がんばっている自分を、自分がちゃんと褒めてあげることだと思います。

 私たちって人に褒めてほしいと思いがちなんですが、一番に褒めるのは自分だと思うんです。

 「今日、私はがんばった。大変だったけど、なんとか乗り越えた」「失敗だらけだったけれど、逃げずに向き合った。そして家にたどりついた。エライぞ!」って。

 そんなふうに前向きな気持ちで振り返ってから眠れば、次の日もまたがんばれると思います。1日1回、自分を褒めましょう!

(取材・文/神 素子)

※前編〈夫を脳腫瘍で亡くし8年余 須藤理彩に聞く2人娘の子育て「長女は病気を治す人になりたい、と薬学部生になりました」〉から続く

【前編】夫を脳腫瘍で亡くし8年余 須藤理彩に聞く2人娘の子育て「長女は病気を治す人になりたい、と薬学部生になりました」
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神素子
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