突発的なトラブルへの対応が必要になることもありました。子どもが「今日は学校行きたくない」と言い出したり、他の子とけんかして先生から電話がかかってきたり……。そういう時は、夜、時間をかけて子どもの話をじっくり聞くということも何度かありました。そういうトラブルって子どもだけでなく親のメンタルにもダメージがありますよね。この時期はいろいろな意味で、物理的にも精神的にも余裕があったほうがいいので、可能なら6月ごろまでは仕事をセーブできるといいかもしれません。
入学までにやっておきたい 4つの準備
――下の娘さんがこの春小1になられます。息子さんの経験を踏まえて対策していることはありますか。
はい、長男のときに「やっておけばよかった」と思う場面があったので、長女には4つのことをさせています。
小学校に入ると子どもが1人になるシーンが増えるので、娘には少しずつ「自分で考えて行動する練習」をさせています。小学校の先生からは「困った時に自分から誰かに言える力」が大事だと聞きます。授業中にトイレに行きたいとか、忘れ物をしてしまったとか。そこで、わが家は外食の際に、子どもが店員さんに話しかけて注文するなど、大人に話しかける練習をしています。
それと、一番やってほしいのが、学校への行き方だけでなく、帰り方の練習もしておくこと! 友達と話しているうちにいつもと違う道に出てしまい、自分の家への帰り道がわからなくなって先生や親が捜索に出るなんてことが「1年生あるある」だそうです。そうならないように、通学路はもちろん、家の近所の道も覚えておくと安心だと思います。
同時に、防犯意識を持つことも必要だと思います。知らない人についていかないのはもちろん、わが家は性教育についての絵本を一緒に読んでいます。例えば、知らない人から「写真を撮らせて」と言われても、それが断るべきことだと知らなかったら、無邪気に撮られてしまうかも。いざという時に子どもが自分で自分を守れるように、他人にされてはいけないことをしっかり教えておきたいなと思っています。
(構成/布施奈央子)
※後編<名札の安全ピンを止める、ぞうきんをしぼる… 「小1の壁」にぶつかったワーママが実践する“6つの自立の準備”とは>に続く