子どもの性教育は、必要だとわかっていても、いつからどうしたらいいか悩むもの。小学生の子をもつ保護者のお悩みや不安を、助産師あいこさんに聞きました。子育て・教育情報誌「AERA with Kids2024年冬号」(朝日新聞出版)から紹介します。

「5~8歳の年代は、まだ思春期を迎えていません。親の体を触るのは、異性の体のつくりへの興味はあっても性的な意味はなく、スキンシップを求めています。でも親御さん自身が嫌だと感じたら、NOと言ってもいいのですよ」

 と助産師あいこさんは話します。

「『あなたのことは大好きだけど、胸を触られるのは嫌、手をつなぐのはどう?』など別のスキンシップを提案するといいでしょう。『やめて、気持ち悪い』など子ども自身を否定するのではなく、あくまでその行為が嫌だと伝えることが大事です。子どもが『なんでだめなの?』と聞いてきたら、『NOに理由はいらないんだよ』と教えてください。嫌な理由を説明しなくてはいけないとしたら、将来ハラスメントにあったときに逃げられなくなってしまうかもしれません。大人も子どもも、『NO』が最優先です」

 また、「NO」の大切さを伝えるには、日ごろから子どもの声を尊重することが不可欠です。

「自分の『NO』が受け入れられた経験の蓄積で、嫌なときに『NO』と言える力が身につきます」

※質問募集のアンケートは、子育て・教育情報誌「AERA with Kids」(朝日新聞出版)、AERA with Kids公式LINEおよびインスタグラムで2024年10月3~9日に実施。

(取材・文/越膳綾子)

「セックスって何?」と子どもに聞かれた時の模範解答とは?
AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2024年 冬号 [雑誌]

朝日新聞出版

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越膳綾子
ライター 越膳綾子