「失敗したら叱られる」と思わないでほしい
――叱らずにわかってくれるなら、そのほうがいいですね。
もちろん、時には本気で叱ることも大切ですが、叱ってばかりいると、子どもたちは「失敗したら叱られる」と思って萎縮しますよね。私はそれが嫌なんです。食卓でお味噌汁をこぼしたときも、いきなり「何やってんの!」ではなく、まずは「お味噌汁ってこぼれやすいんだよね。わかるよ」と声をかけてから「こういうとき、なんて言うんだっけ? ごめんなさいだよね」と言えば、子どもには十分伝わります。3人の子どもたちが何かするたびに全力で叱っていたら私も疲れてしまいますから、こういう工夫をすることは、私自身のためにもなっているんです。
(構成/木下昌子)