投稿を相手が見てしまった場合、キャプチャなどで保存されると、こちらで消しても逃げたと思われてしまい、証拠も残っているので、訴訟などにつながる可能性があります。

 相手が見ていなくても、それ以外の人がキャプチャしている場合もあります。

 このように、一度送信・投稿したことは基本的に完全に消えない可能性が高いです。

――すでに子どもが相手を傷つけるような文章を送信・投稿していたら、どうしたらいいですか。

 もし、友達を傷つけるような文面を送ってしまったのならば、すぐにきちんと謝罪する。不特定多数の人が見るような、例えば芸能人に向けて送ってしまったのであれば、すでに開示請求されているかもしれません。「親と話し合って自分がやったことは悪いことでした。ごめんなさい」と送れば、「きちんと反省しているから」と許してもらえるかもしれません。

 相手を傷つけたことで、相手が亡くなってしまう可能性もあります。そうすると、自分がその加害者の一人になり、「最後の一押しをしてしまったかもしれない」と思いながら生き続けなければならない。そうならないためにも、速やかに謝罪することが重要です。

(取材・文/永野原梨香)

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永野原梨香
永野原梨香

ながのはら・りか/『週刊エコノミスト』、『AERA』『週刊朝日』などに勤務し、現在、フリーライター。識者インタビューのほか、マネーや子育てをテーマに執筆中。

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