親ができることは、どんなこと?
――親ができることは?
対面の場合と文章での場合のコミュニケーションは違うということを、親子で練習すると良いですね。例えば、親子でLINEのやり取りを練習する。子どもたちはよく「は?」って言ったりしますが、LINEでそのまま送ると怒っているようで怖く感じる。親子間だと、「これ、ちょっと怖いから、『え?どういう意味で言ったの?』とかに言い換えてみたらどう? お友達とけんかになると思うよ」などと伝えることができます。このような練習をしてから、友達とのやり取りをOKにします。まだ子どもなので文章力と読解力が低く、トラブルになることもあるでしょう。ですが、顔を知っている友達だから「言い過ぎた」「ごめんね」と会ったときに言い合えば、なんとかなる可能性が高い。そんなやり取りを経ることで、相手が怒るような内容や誤解されやすい言葉が次第に分かってきます。不特定多数の人が見ることのできる投稿は、その次の段階によく気をつけた状態でOKにするなど、段階を踏むといいでしょう。
――何歳ぐらいから、SNSでのやり取りをOKにすべきでしょうか。
例えば、LINEの利用は12歳以上推奨となっていますが、その年齢に満たずとも親子間の連絡で使っている子どもは多いですね。その場合、練習も兼ねて親子だけでやり取りするのはOKにしても、ブーム、オープンチャットなどで知らない人とつながらないことが大事です。そこからつながって、犯罪に巻き込まれた子どももいます。注意して見守り、知らない相手と連絡をとらせないことを徹底していただきたいです。
なお、それ以外のSNSはほとんど利用規約で13歳以上とされているので、対象外の年齢では使わないようにしましょう。
わが子が相手を傷つけるような文章を送っていたら?
――一度送ったメッセージを、消すことはできるのでしょうか。
送信・投稿したという事実は消せません。LINEやInstagramDMで相手が見る前に送信取り消しをしたり、Gmailなどで30秒以内に送信取り消しをすることはできますが、ほかのサービスで送信、投稿したりしていた場合、送信取り消しはできません。DMなど、こちらで消しても、相手の画面には残るので意味がありません。
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