でも、僕がそれでも読書をおすすめするのは、「学び」に役立つということも大きな理由なのです。
大人の場合で考えてみましょう。今、「リスキリング」ということばがあるように、大人の学び直しが注目されています。しかし、学ぶことは、負荷がかかるので決して楽ではありませんよね。でも、「楽しむ」ことはできると思うんです。そこでまわりを見渡すと、読書を楽しんでいる人は、学びも楽しんでいるのです。
――なぜ読書が楽しめると、学びも楽しめるのでしょう。
それは、本を読むという「手段」が大事なのではなく、本を読む中で得る新しい知識や考え方を楽しむ、受け入れる「習慣」がつくことで、学びを楽しめる姿勢が整うからだと思うのです。負荷があるものを、あえて楽しめる。運動習慣もそうだと思うのですが、大変なものを楽しめるかどうか。読書は、それを身につけることができるのです。
そんな習慣が子どものうちからつけられるって、やっぱり読書ってすごい!と感じます。そして、その基本となるのが「楽しい!」気持ち。これは、子どもも大人も同じなのです。
(取材・文/三宅智佳)
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