「漠然と未来に不安が芽生えています」というのは、高校1年生の女の子。数多くの子ども向けライブを開催し、昨年9月に子どものお悩み相談本『小島よしおのボクといっしょに考えよう』(朝日新聞出版) も出版した小島よしおさんが、さまざまな悩みや疑問に答えるAERA with Kids+の本連載。「出そうと思えば不安は尽きない」という小島さんですが、不安を味方にしているといいます。その方法とは?
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【相談69】
高校2年生になり、進路について真剣に悩まなくてはいけない季節になりました。私たちZ世代は難しい時代に生きていると思います。職業によってはAIの発達によって失われるものがあったり、ニュースは不穏なものばかりが続いていたりしますし(環境問題や炎上、政治、少子高齢化による社会問題など)。今の時代、SNSが主流となっていますが、いろんなものに配慮しなくてはいけない時代になりました(炎上しやすくなりましたよね)。そういう姿を見ていると私は漠然と未来に不安が芽生えています。この気持ちはどうするべきなんでしょう。自分の周りに普段からこのようなことを考えている子がなかなかいないです。基本的に楽観的に物事を見る人が多くて、共感をしてくれる人が周りにいないです。考えすぎだ、という意見も確かにあるとは思います。でも、未来がなければ今もないし、考えすぎという言葉はあまりにも無責任な言葉だと感じてしまうのです。そう考えるのはおかしなことでしょうか。小島さんの意見をぜひ聞きたいです!(ねる・高校2年生・女子)
【よしおの答え】
ねるピーヤ、未来に対する漠然とした不安、よしおもわかるよ! よしおが特にその気持ちを抱えていたのは20代半ばのころ。所属していたコントグループWAGEが解散したあとで、大学も卒業し、所属していた事務所もやめちゃって……いわゆるフリーターの状態だったんたよね。
しかも周りの友だちたちは社会人3、4年目くらいになって仕事に慣れ始めて、経済的な余裕も出ていた時期。よしおが大学生のときは「お前は夢を追っていていいよな」って言われていたけど、20代半ばにもなると「いつまでそんなことやってんだ?」って言葉に変わっていた。
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小島よしお(こじま・よしお)/1980年、沖縄生まれ千葉育ちのお笑い芸人。早稲田大学教育学部国語国文学科卒業。「そんなの関係ねぇ!」でブレーク。2020年4月からYouTubeチャンネル「小島よしおのおっぱっぴー小学校」で子どもの学習を支援する動画を公開。キッズコーディネーショントレーナーの資格を持ち、子ども向けのイベントを多数開催している。