どうして勉強をし続けることができたのか?そのカギは

 正味1年の受験勉強を必死で駆け抜けたBくん。モチベーションを保ち、集中力を切らさずに頑張り続けることのできた秘訣はなんだったのでしょうか。

「小さい頃に気を付けていたことは、“規則正しい生活”と“体力をつけること”の二つだけですね」とお母さんは言います。どんなことがあっても21時就寝、5時起床というスタイルを崩しませんでした。食事と睡眠をしっかりととることで、日中のパフォーマンスを最大限に、そして体力さえあれば多少のハードなスケジュールも踏ん張れると考えたからです。幸い、小学生の時に所属したサッカークラブで“自分のことは自分で管理する”という姿勢を徹底的に教え込まれ、汚れたユニフォームや靴下は自分で洗い、電車経路を考えて試合会場に一人で行くようにするなど、自己コントロール力がついたことも受験に役だったのかもしれないと分析してくれました。

 一見、受験勉強とは関係のないように見えるスポーツですが、基礎体力と強いメンタルを培うことができたという点や、周囲の力をうまく借りながら目標を目指す手法などさまざまなヒントをBくんは学び、過酷な中学受験を乗り越えるための武器としたようです。そして何よりも、「好きなことを思い切りやりたい!」という強い意志が、合格を引き寄せたのは間違いなさそうです。

(取材・文/鶴島よしみ)

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鶴島よしみ
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