高校受験を経て入学することも可能な学校ではありますが、高校受験では試験で実技も求められ、画塾に通う必要も出てくる。「4教科の受験で入学することができて良かった」と本人もたびたび口にしています。

学校独自の面白いカリキュラムやイベントを楽しめるのは、中高一貫校ならではの魅力

――美大の付属ならではの面白いカリキュラムもありそうですね。

 面白い授業の一つとして、英語で美術を学ぶ「Art English」の授業を挙げていました。自ら生み出した作品の背景やテクスチャーを説明するなど、アートを言語化することに重きを置いているようですが、それが日本語だけではないのが面白いですよね。特色ある授業を行う女子校は多いですが、そのなかでも突き抜けている印象があります。狙いがはっきりしている学校は面白いですし、親としても通わせがいがあるのではないか、と個人的には思います。

 最近は男子校でも、家庭科の一環として調理実習を行う学校が増えていて、ある学校では「柏餅」や「アジの開き」を、またある学校では和食だけでなく韓国料理も作っていると聞きました。伝統的な学校行事として、遠泳大会や、「強歩大会」をおこなっている男子校もあります。

 主要5教科だけではない、多彩なカリキュラムで心身ともに成長していけるのも、中高一貫校ならではの魅力ではないかと感じています。

(聞き手/古谷ゆう子)

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茂山起龍
中学受験塾「應修会」塾長 茂山起龍

しげやま・きりゅう/1986年生まれ。中学受験を経験し、大学附属校に入学。大学在学中から個別指導塾、大手進学塾などで中学受験指導に携わる。会社経営の傍ら、2011年、東京・西葛西に中学受験指導塾「應修会」を開校。自らも教壇に立って指導を行う。中学2年、小学6年の男子の父。X(旧Twitter)での中学受験についての発信も人気で、フォロワーは1万人を超える。X: @kiryushigeyama

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