――あいさつが、いらない?
一応しますけど。でも子どもに「あいさつは大事」って教える以上、自分も絶対やらないといけないじゃないですか。あいさつは防犯の第一歩だし。だから劇場でも、どれだけ後輩でも自分から「お疲れさまでした」って言うって決めてするようになりました。
――あいさつをするようになって、何か変わりましたか?
あいさつをちゃんとするようになったら、やっぱり気持ちいいし、一緒に舞台をつくっているんだっていう感謝の気持ちにもなりますね。そういえばトシは子どもができても、俺ほどあいさつを意識してないな(笑)。
――お仕事に対しての意識は変わりましたか?
子どもが生まれる前の35歳くらいのときに、精神的に不安定になったんです。毎日お酒を飲んでいたし、この生活を続けていたら70歳までもたないだろうなって勝手に思っちゃっていて。そうなるともう人生の折り返し地点で、急にやばいって、焦っていろいろ心配しちゃうようになって。でもその2年後に長男が生まれて抱っこしているときに、自分の心配よりもコイツを育てなきゃいけないって。やることがはっきりして、不安がなくなったんですよね。抱っこしただけで、やる気が湧いてくるというか。赤ちゃんってそういうパワーがあるって言いますよね。
――お子さんたちは、タカさんのお仕事をどのように見ていますか?
一番尊敬されたのは、子どもが図書室のギネスブックで、俺の名前を見つけたときですね。ギネスブックに親父が出てるってすごいじゃないですか。「パパ、ギネスブックに載ってたんだけど!」って言うから「そうだよ。ミルクセーキ早飲みだ」って。「すげぇ!」って興奮してました(笑)。
――ミルクセーキ早飲み!?(笑)
『笑っていいとも!』の企画で(2007年放送の『笑っていいとも!年忘れ特大号』)、番組としては、本当は香取慎吾さんにとらせたかったんですよ。香取さんが世界記録を出して、もう誰も破れないだろうって。でも俺、その前の日に失恋して、タモリさんに「がんばったら彼女、戻ってくるかもしれないぞ」って言われて。本気出したら勝っちゃって。変な空気になって(笑)。でも今こうして子どもに喜んでもらえて、ありがたいです。
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