「来客・電話」
インターホンや電話に「今、誰もいないよ」と素直に答えて、強盗や変質者に入られる事件があります。中には知り合いによる犯行も……。
「薬類」
大人が出したまま忘れていた液状の薬品をジュースだと思って飲んでしまったり、好奇心から口にしたりする例も。
「ケガ」
食器や置物を割って手や足を切ったり、ベランダから転落したり。留守番中の思わぬケガも多いのです。
日ごろの親子の会話が留守番中のトラブル防止に
――ほかに、子どもの留守番をサポートできることはありますか?
日常の会話でも、留守番の練習が行えます。たとえば、一緒にニュースやアニメを見ながら「あなただったら、こんなときどうする?」と聞いてみましょう。お子さんが「これは危ない」「こうすれば防げる」とイメージしやすくなるのです。
学童や習い事、友達の家などに行き来する際のルールも必要です。子どもがいざというときに逃げ込める場所を確認しましょう。よく通る道沿いに「子ども110番の家」があればあいさつしておくなど、日ごろから地域のつながりを作っておくことが有効です。
また、「あの人、いつもあそこに立ってこっちを見ている」など、子どもは本来、敏感に「おかしい」と感じ取るものです。子どもが「おかしい」と感じたことを伝えてくれたとき、大人が「気のせいでしょ」と片付けてしまうと、子どもはもう話してくれなくなってしまいます。「わかった、あとで確認するね」など、親が対処してくれるとわかると、子どもはまた親に伝えられます。危険の予防には、日ごろのコミュニケーションがとても大事なのです。
実践! 留守番の3ステップ
子どもに留守番をどう教えたらいいのでしょうか。舟生さんは、三つのステップを順に踏んで、慣れさせることがコツだと説きます。
STEP1.こんなときどうする? 家族でルールを決める
「ここでバットを振ると花瓶に当たって割っちゃうかもしれない。踏んだらケガをするよね」「カギを落とすと泥棒に入られちゃうかも」「ベランダから身を乗り出すと、落っこちそうだね」など、トラブルになりそうなことを一つひとつ示し、「どう思う?」と親子で話し合ってルールを作りましょう。親が決めたルールを押しつけるのではなく、子どもが納得して「じゃあ、カギはひもをつけてカバンにしまっておく」など、自分で考えたり決めたりすることがポイントです。
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