つまり、親世代の考える「いい企業」が、必ずしも子どもにとって「いい企業」とは限らないということです。親御さんの時代と、お子さんの時代では環境がまったく変わっていることを理解し、お子さんが就活をされるときには、自分のころとは価値観が違うという点を前提に、就活に関する情報収集やアドバイスをしていただくことが大切だと思います。
――親自身の体験をベースに考えない。ここは大事なポイントといえそうです。
子どもの就職の志望先には、親の目からすると「その会社なの? そこで大丈夫なの?」と思いたくなるような会社もあるかもしれません。けれども、どうして人気なのかを調べていくと、変化に適応できる力が高かったり、チャレンジ精神や未来志向をもっていたりする会社であることがわかったりします。なので、自分たちの時代を絶対視せず、親も情報をアップデートしながら、客観的に見てあげてほしいと思います。
――子どもが小中学生のうちからできることは何でしょう?
小学生・中学生であっても、将来を考えるのに早すぎるということはありません。文部科学省も小学校からのキャリア教育を推奨しています。子どもにとって最も身近な社会人として、ご自身の仕事の話をしてみるなど、親子のコミュニケーションの一環として、将来のキャリアに関心をもてるような話をいろいろしていただきたいなと思います。
(聞き手/八木沢由香)
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