マイナビと日本経済新聞社が共同で行っている「マイナビ・日経 2025年卒大学生就職企業人気ランキング」では、文系の1位がニトリ、理系の1位がソニーグループという結果に。「自分の学生時代と違う」と驚く親御さんも多いかもしれません。ランキングの変遷や時代の移り変わりについて、1990年、2000年、2010年のデータをもとに、マイナビキャリアリサーチラボ研究員の長谷川洋介さんに話を聞きました。

MENU 1990年の就職人気企業ランキングは? ”就職氷河期”のときの人気企業は? 2010年は食品を扱う企業が人気 コロナ禍での就活は?

1990年の就職人気企業ランキングは?

――最新ランキングを見て、自分たちの就活時代とは人気企業がだいぶ違うことに驚いている親御さんも多いと思います。時代別のランキングの移り変わりはどうなっているのでしょうか。

 人気企業は時代によって変わっています。たとえば今から34年前、1990年を見ていきますと……。

 90年はバブル期で、経済も活況を呈し、好景気に沸いていた時代です。学生にとっては超絶売り手市場で、企業側も人材獲得に必死でした。ある意味、就職活動は“楽ちん”で、学生の意識も楽観的。志望先に大手企業を選ぶ傾向も高かったようです。

――90年はどんな企業が人気だったのですか。

 1990年の調査(1991年卒)で上位10社に限って企業を見ていきますと、文系ではANA、三井物産、伊藤忠商事などの名前が並びます。バブル期で華やかな時代だったこともあって、航空業界や旅行業界、総合商社、それからメガバンクが人気でした。

 理系に関しては、当時はまだIT企業は出てきていませんので、NEC、ソニー、富士通といった電子・電機機器メーカー、日産、ホンダ、トヨタの自動車関連企業が並んでランクインしており、日本のモノづくりや輸出産業を支えていた企業群が目立ちます。

 企業名を見るとパナソニックが松下電器産業だったり、NTTが日本電信電話だったり、合併前の銀行名があったりして、懐かしさを感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。

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八木沢由香
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